INTERVIEW
小比類巻貴之
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チェ・ホンマン
TURBO
マモル
藤原あらし
ロシア期待の超新星




― おめでとうございました。まずは、試合の感想からお願いします。
小比類巻 とりあえずホッとしています。
― 相手(ダリウス選手)の印象は?
小比類巻 初めて会ったのが計量の時だったんですけど、「ゴツイな」って思いましたね。それとファイターとしての風格があって、無気味な感じがしました。風格だとか、体つきだとかファイターらしいオーラを感じましたね。
― 記者会見でも「VTRは見た」と言っていましたね。その戦いぶりを、実際拳を交えてみていかがでした?
小比類巻 VTRで見た以上の強さを持っていましたね。攻撃力とか、基礎体力が出来ていて、パワーもスタミナもありそうだし、こいつは強いなって思ったんですけど… それ以上に凄いのは間合いの取り方と、自分の事を研究してきたなっていうのは試合中に感じましたね。なかなかの強敵ですね。
― 「研究してきた」と感じたのはどのような時でしたか?
小比類巻 作戦としては、相手をどんどん押していける、前蹴りなんかを活かして繋げていく事だったんですけど、前蹴りは封じられるし、逆に中に入ってくるのかと思えば、ヒザを警戒して入って来ないし。自分の間合いで戦おうとしているのがわかりましたね。
― サウスポーでしたけど、対策は練っていましたね?
小比類巻 パンチは強いし、左ストレートは伸びるし、右のフックに連打もある。鋭いローキックも打てるみたいですね。ミドルも実際打ってきましたけど、上手かったですよ。結構強いなと思いましたよ。
― 構えがフリッカーじゃないですか。それだと、サウスポーに対してはガードが無い分、相手の右ジャブが当たっちゃうんじゃないかな? と思ったんですけど。1発もらっちゃってましたよね?
小比類巻 ガードがないからね。かすってましたね。フリッカーにすると、ダッキングだとか、スウェーもやり易いんですよね。サウスポーでフックが来るのわかっていたんで、来たらかわそうとしていたんですね。それを考えたら、少しガードを上げていても良かったんじゃないかなぁって思いますけどね。
― なるほど、結果的には2Rで終わりましたが、3Rフルに戦ったらガードを上げていたかも知れないと?
小比類巻 そうですね。今回はフリッカーとガードを上げる戦い方としっかり両方練習してきたんで。
― なるほど。ではTあのU真相を伺います(笑)。ダリウス選手のローキックはどういうことになっていたんですか?
小比類巻 ローが強い選手なので、蹴ってきたらしっかりカットすれば、相手は嫌がって蹴ってこないだろう、と思っていたんですよ。まぁそれが適中したって感じですか。
― スネは強いんですね。ドラゴン道場の入り口にえっらい硬い砂袋がありましたが、あれで鍛えているんですか(笑)?
小比類巻 あれは… 誰か使っているんでしょうね(笑)。あれはもの凄い硬いですね。
― そのスネは空手時代の賜物ということで?
小比類巻 スネを徹底的に鍛えたのは、黒崎先生の道場にいた時ですね。サンドバッグをひたすら蹴るって修行をしていた時です。
― なるほど、黒崎道場での修行が活きているわけですね。
小比類巻 そうですね、それも関係あると思います。
― いかがですか、ローのカット、これには技名をつけたりは(笑)?
小比類巻 (笑)いや、どうでしょうね。
― でも、最近はフィニッシュがいつも印象的で、得意技と呼ばれたりしていますが、そういうので勝つという事は何か「運」も見方につけている、といった感があります。
小比類巻 そうですね、自分も試合が終わってから、「運があるな」とは思いましたね。それはやっぱり、流れの中の運もあるでしょうし、自分を後押ししてくれるファンの強い思いが、こうさせているのかなとも思うし。あとは自分が、一日一日を大切に、毎日をしっかり生きてきた、という事が重なってこういう結果になったんじゃないかな、とは思いますね。
― なるほど、コヒさんって、神頼みというか神の存在というか、信じますか?
小比類巻 信じるっていうか、なんとか教とかっていうのは別として、何かしらそういうパワーっていうのはあるんでしょうね。
― 自然現象を超越したパワーというか。今までで何かすごい幸運に恵まれた事とかありましたか? 試合の中とか…
小比類巻 試合の中では結構ありますよ。今のこういう結果になってきている事が幸運だと思いますね。
― 試合はああいう形で終わりましたが、もう少し長引けば、こういう展開に持っていきたかった、というプランみたいなものはありましたか?
小比類巻 いやぁ、ホント物足りなかったですね。2Rから徐々に手加減なくして練習してきたものを出していこうと思っていたので。どんどんプレッシャーかけて、最後は倒したかったですね。前に出てコーナーに追い詰めて。今回は右パンチ、ハイ、ヒザ、前蹴りで決めようと。
― TBSの番宣でもパンチ走っていましたね。パンチはかなり練習しましたか?
小比類巻 そうですね、あの期間で出来る範囲ではやってきました。
― ローに関しては、2月の日本王者決定戦で武田選手がローを何発も打ち込んで、試合には勝ちましたが、負傷のため次の試合を欠場せざるを得なくなりました。何かローキックに関する考え方をお聞かせ下さい。
小比類巻 ローキックは、自分がケガをする蹴りをしないようにどうするか、がポイントですね。蹴る場所もそうだし、どんな風にしてそこに当てるか、カットされないで当てるかっていう。
― 当てるポイントはどのへんですか?
小比類巻 まぁ、筋肉の無い、もしくは薄い部分ですね。ヒザはあぶないですね。
― 1Rでもカットしてしましたよね。あの時は…
小比類巻 あれは右でしたね。カットしたらイヤな顔してました。それからは右を蹴らなくなりましたね。それでつぎに左蹴ってきた所をそれもカット、でああなりました。
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